半導体製造装置メーカー・株式会社ディスコ(本社:東京都大田区、社長:関家一馬)は、メモリやロジックをはじめとしたSiウェーハ向け「Poligrind PW21 Series」とSiCウェーハ向け「GFSC Series」の2種のグラインディングホイールを開発しました。
両製品はすでに販売を開始しており、SEMICON Japan 2022(12月14日~16日、東京ビッグサイト)にて展示します。
CPU、GPUなどのロジックICやNANDフラッシュ、DRAMなどのメモリIC市場は、データセンター向け投資を中心に、継続的な成長が見込まれています。これらの半導体デバイスにおいてはウェーハを薄化してチップ化した後、積層することで集積度を高めています。薄化の際、ハイエンド品では極薄にするため研削後にポリッシングを行い研削ダメージの除去を行いますが、ミドルレンジ品では研削のみで中程度の薄化を行うものがあります。この加工アプリケーションに対し、研削ダメージの少ないPoligrindホイール「PW06 Series」を供給していましたが、今回、後継となる「PW21 Series」を開発しました。
従来シリーズに比べ、加工送り速度を1.5倍速めた加工においても、チップ抗折強度は1.3倍に向上します。同時にライフ向上も期待できます。
カーボンニュートラルが喫緊の社会課題となっており、あらゆる場面での省電力化が求められています。そのための高効率な電力制御には交流/直流の変換や電圧、周波数の変換が必要であり、これに用いられるのがパワー半導体です。特にEV(電気自動車)では省電力化が航続距離に直結するため、高効率なパワー半導体へのニーズはいっそう高まっています。
以前から用いられていたケイ素(Si・シリコン)に比べ、炭化ケイ素(SiC)は高温動作と低抵抗化が可能であることから、パワー半導体への採用が急速に進んでいます。SiCは物理的にも強靱であり、ダイヤモンドに次ぐ硬さの結晶で高品位な安定研削加工が難しいため、研削性の高いグラインディングホイールが求められていました。
当社はウェーハサイズΦ4インチが主流だった2006年頃からSiC向けグラインディングホイールの開発に取り組んでおり、2008年に発売した第1世代から数えて「GFSC Series」は第4世代となる製品です。
GFSC Seriesはウェーハ製造向けの粗研削/仕上げ研削から、デバイス製造向けの粗研削/仕上げ研削までをラインアップし、SiC半導体製造プロセスを幅広くカバーします。いずれのプロセスにおいても、研削負荷の軽減により安定した加工を実現し、加工品質やホイールライフの向上が期待できます。
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株式会社ディスコについて
当社は、半導体や電子部品の製造に使用されるダイシングソーやグラインダなどの精密加工装置、および装置に取り付けて使用する精密加工ツールを提供する「半導体製造装置メーカー」です。これら製品に加え、装置とツールの利用技術の提供によりお客様の最適な加工結果を追求してきた結果、国内外のデバイスメーカーおよび半導体受託製造企業などに広く、当社製品・加工技術が採用されています。
詳細については、ウェブサイトwww.disco.co.jpをご覧ください。
株式会社ディスコ 広報室