2023年6月1日付「日刊工業新聞」掲載の弊社記事について

2023年6月1日付の日刊工業新聞に掲載された弊社に関する特集記事の一部に、弊社認識の事実と異なる記載がありました。該当部では「ディスコ社員の平均勤続年数は11.3年であり、国内企業平均(12.3年)より短い。若手社員比率が高まったとの見方もできるが、業界他社(A社17.2年、B社20.9年)より低い。」とし、弊社の平均勤続年数の改善が弊社をより強くするための課題であるという指摘となっております。 しかしながら弊社の平均勤続年数は、長年にわたる積極的な若年層の新規雇用によって低くなっているものであります。課題であるどころか、新規雇用による問題解決能力の向上が業容拡大につながり、さらなる新規雇用を繰り返した結果、平均勤続年数が短くなっているのであり、強くなった結果であるというのが弊社の事実認識となります。個人Will制度に関しても従業員の疲弊を招いている可能性があるという指摘となっておりますが、疲弊では無く従業員満足度を高めるために大きく資しているというのが弊社の事実認識です。
特集連載のための集中取材に全面的に協力いたしましたが、該当部に関しては弊社に具体的な問い合わせも無く、「疲弊する社員」に対する取材による事実確認も無いまま、弊社認識と違った事実が記事となったため、弊社の見解を開示する事と致しました。

平均勤続年数について

平均勤続年数は単純な年数の長短ではなく、新規雇用数を考慮した上で比較に用いるべき指標です。離職者が全くいない企業であっても、積極的に新規雇用を行っていれば平均勤続年数は短くなります。弊社はこの8年間で約60%の純増員をしており(図1)、これは国内の正規雇用人員の増加率(8年で約10%増/図2)を大きく上回ります。つまり、勤続年数において国内企業平均の12.3年をわずかに下回る一方で約60%の増員を行っている弊社従業員の勤続年数は、国内の平均的な企業と比較して長いということになります。記事内で弊社の比較対象として挙げられている会社の一社の従業員数は、直近8年間で微減しています。仮に定年退職者と同数の新入社員を毎年採用していれば平均勤続年数は約20年に収れんし、その実績と整合します。従業員数が微減している会社と約60%増やしている弊社を、従業員数の増加率データを取材することもエビデンスを示すこともなく、平均勤続年数のみで論じることは統計分析として適切ではありません。こういったミスリードに惑わされず、平均勤続年数が下がることを恐れず、弊社は今後も新規雇用を積極的に行っていく所存です。

個人Will制度について

記事には「個人Will収支が明示され、成功も失敗も責任は自分が負う働き方を続けると、結果として疲弊しやすくなるかもしれない」という趣旨の記載がありますが、弊社においてはそもそも成功した場合に責任を負うのではなく、その成果を個人Willの収入として享受できます。また、失敗の責任を個人が全く負わないということは一般的にはどの会社においてもありえず、個人Will制度に基づく弊社の働き方特有の現象ではありません。個人Willによって失敗の大きさと等価の責任を負うことにはなりますが、一方で通常の組織に発生しがちな「過度の責任追及」や「他者からの責任の押しつけ」が防がれています。また、個人Will制度によって「仕事」「部署」「勤務地」のすべてを選択できる自由を得ている弊社の従業員は、「不本意な仕事をさせられる」「相性の悪い上司の下で働く」「不本意な勤務地で働く」といったストレスを感じることなく、高いモチベーションをもって働くことができております。「働きがいのある会社ランキング調査(GPTWジャパン社主催)」においても10年連続でベスト10入りしていることが、本制度によって従業員が疲弊するのではなく、高い満足度を得て働いていることを示しています。


株式会社ディスコについて
当社は、半導体や電子部品の製造に使用されるダイシングソーやグラインダなどの精密加工装置、および装置に取り付けて使用する精密加工ツールを提供する「半導体製造装置メーカー」です。これら製品に加え、装置とツールの利用技術の提供によりお客様の最適な加工結果を追求してきた結果、国内外のデバイスメーカーおよび半導体受託製造企業などに広く、当社製品・加工技術が採用されています。
詳細については、ウェブサイトwww.disco.co.jpをご覧ください。

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