半導体製造装置メーカー・株式会社ディスコ(本社:東京都大田区、社長:関家一馬)は、Φ300 mmウェーハ対応のステルスダイシング(SD)※1レーザソー「DFL7362」を開発しました。DFL7362は、プラットフォームの改良によるワーク搬送時間の短縮や加工軸速度の向上を通じ、薄Siウェーハの高スループット加工を実現します。また、ウェーハ搬送とフレーム搬送の兼用や加工中のカーフチェックなど、加工品質と生産性を両立する多彩なオプション機能を搭載可能です。DFL7362はSEMICON Japan 2017(12/13-15:東京ビッグサイト)に展示いたします。
※1:レーザを被加工物(ワーク)内部に集光することでダイシングラインに改質層を形成し、テープエキスパンドなどでチップに個片化する技術です。ディスコが培ったダイシング技術と、浜松ホトニクス株式会社がディスコ向けに開発したSDエンジンの融合により、高精度で安定した加工を実現しています。
近年、アジア圏でのスマートフォンの普及や、ストレージやサーバーの高容量化・動作高速化といったニーズを背景に、フラッシュメモリーの需要が増加しています。フラッシュメモリーでは限られたパッケージスペースにチップを積層するため、高品位な薄チップをウェーハから切り出す必要があります。このニーズに対し、当社は現行機DFL7361を用いたSDBG (Stealth Dicing Before Grinding)プロセス※2を提供、すでに多くの国内外メモリーメーカーに採用されていますが、このたびのDFL7362の開発で現行機比30 %のスループット向上を実現し、高度化する市場ニーズに対応します。
※2:SD後に裏面研削をおこない、ウェーハを指定厚まで薄くすることでチップ化する加工技術(詳細)
2018年12月(予定)
株式会社ディスコ 広報室