社長メッセージ

収益性の上昇により4期連続で最高益を更新しました
引き続き「会社を強くする」ことで企業価値向上に努めてまいります

事業環境・業績

2023年度は、PC・スマートフォン・民生機器など最終需要の鈍化により量産用途での設備投資は低調に推移しました。一方、世界的な電気自動車(EV)シフトや脱炭素社会に向けての需要を背景にパワー半導体向けの投資が継続したほか、生成AI関連で高性能な半導体向けに設備投資意欲の高まりが見られるなど用途によって強弱感がみられました。
このような事業環境において、当社では付加価値が高い製品の需要が増加したことを受け工場はフル稼働が継続し、グラインダを中心に精密加工装置が増加し出荷額は過去最高を記録しました。また為替による恩恵と高付加価値案件の増加、PIM活動による付加価値創出・原価低減などにより売上総利益率が上昇したことで収益性が向上し、4期連続で最高益を更新しました。
株主還元につきましては、配当方針に基づき、業績連動型の配当および余剰資金からの追加配当を上乗せして1株あたりの配当金は過去最高の年間307円とさせていただきました(中間76円、期末231円)

今後の見通し

依然としてPC・スマートフォンなど最終製品需要の本格的な回復が見通せない状況ですが、SiCパワー半導体と生成AI関連向け装置の出荷は高い水準で推移すると見込んでおります。
昨年以降、需要が高まっている生成AI向け高性能半導体の製造に関連した技術は10年以上前から取り組んでいた開発テーマです。新しい技術が市場で立ち上がるタイミングを予測することは困難ですが、中長期視点で多様な研究開発テーマに取り組み、対応力を高め続けることが結果的にその時々で必要とされる需要に応えることにつながると考えております。今後さらに増え続けると見込まれるお客様からの技術開発テーマに対応するため、羽田R&Dセンターの新棟建設を進めてまいります。
引き続き「高度なKiru・Kezuru・Migaku技術」に全力で取り組むことでステークホルダーとの価値交換性の向上を図ってまいります。

今後も企業理念である「DISCO VALUES」やWill会計、PIM活動など組織経営と事業経営の両面に注力し「会社を強くする」ことで企業価値向上に努めてまいります。
ステークホルダーの皆様におかれましては一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2024年6月
代表執行役社長 関家 一馬