ソリューション
電子部品(セラミックス)や光学部品(光学ガラス製プリズム、フィルタなど)に対応する加工プロセスとして開発された超音波ダイシングは、ブレードダイシングでは困難であったガラスやセラミックスなど、難削材の加工性が向上します。
ガラス、セラミックス、金属、樹脂といった難削材のブレードダイシングでは、さまざまな問題が発生していました。
これら難削材加工におけるブレードダイシングの問題点を解決するために開発されたのが、超音波ダイシングです。
超音波ダイシングでは、超音波振動子を内蔵した専用のΦ2インチブレードを使用します。この専用ブレードは基台に特殊スリットが入っており、スピンドル自体には振動を伝えずに刃先を効率的かつ半径方向に振動させ、ブレード外径が膨らんだり縮んだりするような運動をします。(図1)
図1 超音波振動の発生メカニズム
超音波振動により、ダイシングブレードが半径方向に瞬間的に伸縮することで、短時間に、砥粒がワークと大きな加速度で衝突を繰り返します。(図2) その結果、ブレードの半径方向に破砕層を発生させながら加工することになるため、加工負荷を大幅に低減できます。またこの振動により、ブレードとワークの間に隙間が生まれることから、砥粒の冷却状況が大きく改善され、目詰まり・目潰れ防止による加工品質やライフの向上が期待できます。
図2 超音波ダイシング加工メカニズム
一般的な切削加工
超音波ダイシング
加工負荷を下げ、砥粒の冷却状況を改善させる効果により、さまざまなメリットが得られます。
超音波ダイシングを行うには専用ブレード、超音波発振電源、振幅測定ユニット、専用マウント&キャップ、専用ソフトの搭載が必要であり、これらを総称して超音波ダイシングユニットといいます。これらは新台だけでなく、お使いの装置に現地改造で後付けすることも可能です。ブレードのボンドタイプも一般的なブレードと同様、レジンボンド、メタルボンド、電鋳ボンドから選択でき、お客様のさまざまなご要望にお応えします。
DAD3000シリーズ、DFD6000シリーズに搭載可能です。
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