ディスコでは、社員が仕事と家庭を両立し、より安心して働けるように2005年から様々な育児支援制度を導入しています。「育児(=次世代を担う子どもを育てること)」をサポートすることは、社会の一員である企業として当然の役割です。また、女性社員が多数活躍しているディスコにとって、仕事と育児を両立できる環境づくりは従業員との価値交換性を高め、成長する組織となるために必要不可欠なことであると考えています。
社員が仕事だけでなく、社会や家庭を通して数多くの経験をすることは、多様化していく組織にとっても強みになります。そのため、女性社員はもちろん男性社員も取りやすいように考えられた様々な支援策があります。
※1 失効年休 : 年次有給休暇のうち、未消化により失効となった有給休暇。特定の目的にのみ利用可能(上記の育児目的の他、ボランティア活動や自己啓発にも利用可)
※2 出産準備休業 : 正社員・特定の契約社員のみ利用可能
※3 育児のための失効年休利用 : 育児休業とは別に育児のために失効年休の利用可能
特徴的な制度としては、「妊産婦健康管理休業」「出産準備休業」「育児サポート休暇」があります。
妊産婦健康管理休業
つわりや健康診査などのために取得できる休業で、体調が不安定な妊娠時に、社員が会社を辞めることなく安心して働けることを目的としています。
出産準備休業
産前産後休業の前から取得でき、安静が必要な際や外国籍の社員が母国で出産する場合など、様々な形で活用されています。
育児サポート休暇
男性社員も取りやすいよう、3回に分割して取得が可能です。制度導入後、男性の育休者も増えています。
このほか、育児にかかる費用を補助する手当の支給や、従業員の両立支援に向けた各種サポート制度・施策を講じています。
両立支援手当
満9歳未満の子を持つ従業員に対し、子一人に付き、毎月手当を支給しています。
次世代育成手当
満9歳以上満19歳未満の子を扶養する従業員に対し、子一人に付き、毎月手当を支給しています。
復職ポータル・育児ポータル
妊娠期、出産期、育児期に利用可能な制度等を、それぞれ分かりやすく解説した社内ポータルサイトを開設しています。
両立支援インベストメントボックス
仕事と育児の両立をサポートするためのセミナー開発等のために、従業員から広く個人Will会計上の出資を募り、その活動費用とする施策を実施しています。
不妊治療支援への取り組み
ディスコでは、育児支援策をより広義に捉え、子供がいる従業員のみであった育児支援策の対象を、2007年度からは望んでいるにもかかわらず子供に恵まれない従業員へも広げました。
具体的には、国が行っている「特定不妊治療費助成事業」の助成基準に準じて治療費を補助する制度を導入しました。年度内2回まで通算5年間、1回10万円を上限とする補助を実施しています。
様々な育児支援制度を導入し、積極的な利用を促進したことにより、2021年度は男女合わせて73名が育児休業を取得しました。
育児休業取得者数推移については、こちらをご覧ください。
第1子を妊娠した始めのころは、急に体調不良になったらどうしよう…など不安が募る毎日でした。でも、会社の制度を調べると、出産準備休業や産前産後休業、1日単位で取得できる妊産婦健康管理休業があり、それを上司が認識していたことに安心感を覚えました。また、社内託児所があるので出産後の保育園探しに困ることがないことも、気持ちを楽にしてくれました。
育休取得中は、人事部門や社内のワーキングママ達といつでも連絡が取れる環境にありました。社内制度の活用法や育休中の過ごし方、職場復帰に関するアドバイスをいただけたので、大きな不安なく復帰ができました。
当社では多くのママやパパが復職後に活躍しています。子育てに関わることに限らず、独自の制度や仕組みなどによって、社員皆が働きやすい職場づくりに注力してくれているからだと思います。
~職場復帰後のエピソードや工夫~
第1子出産・育休後に時短勤務で復職しました。しばらくすると「同僚に負担をかけているのでは」と、申し訳ない気持ちになっている自分がいました。限られた時間の中で精一杯仕事に取り組んでいたこともあり、疲れが溜まっていたんです。そんな中、先輩に社内ママセミナーに誘われ参加したところ、皆同じような気持ちでいることを知りました。そして「時短勤務では、多くの仕事はこなせない。量を質でカバーすることを考え抜いて、実施する期間。そうやって力を蓄えれば、フルタイムに戻った時に今より強い人財になっているはず。だから毎日、出来ることを精一杯やる」という考えを共有でき、心のつかえがとれたのを覚えています。
第2子、第3子を考える際には、もう大きな心配はありませんでした。
現在は3人を子育て中なので、それはもう時間に追われる毎日です(笑)。自分の都合で同僚を振り回さないよう配慮し、退勤時間を毎日一定にしたうえで、「打ち合わせは16時まで」など、予定を明確に伝えています。また、子供の突然の体調不良に備え、部署内のママ同士でバックアップしあっています。
今後、産休や育休を取得する同僚に対しては、先輩ママとして経験を伝えたり、フォローしたりしていきたいと考えています。
第1子が生まれた後、約1.5ヶ月の育児休業を取得しました。
休業前、同僚からの反応は非常に前向きで、上司からは「育休中は社用携帯の電源は完全OFFにして育児に集中して」などの温かいコメントをもらいました。
休業中、妻には産後の回復に専念してもらい、ミルクやおむつ交換などの育児、買い出し・掃除・洗濯などの家事は私がメインで担当しました。「何をしても泣き止まない」「しっかり寝られない」など不安やストレスを夫婦ともに感じることがありましたが、そばにいられたことで互いに気持ちを共有できたので精神的に楽になりました。
休業後は、出社時間を朝7時に変更し早めに退社するようにしました。フレックスタイム制であるため、また個人Will(個人別採算制)により働き方が個人に委ねられているため時間の調整がしやすい環境です。帰宅後に子どもへの授乳が日々の楽しみになっています。
~職場復帰から半年経過後~
幸いにも上司や同僚が理解のある方々ばかりなので、子供の突発的な体調不良による有休取得がしやすくて助かっています。もし同僚男性に配偶者の出産を控えている人がいるとしたら、授乳リズムができてくる生後3か月まで育休取得することをお勧めしたいです。夜間も夫婦交代で授乳できれば配偶者の負担を軽減できますからね。
子育ては分からないことだらけなので、夫婦間で助け合うだけでなく、親や友人、病院などの力を借りながら乗り越えていくことが大事だと感じました。
ディスコは、ワーク・ライフ・バランス支援等について定めた次世代育成支援対策推進法第13条に基づく行動計画をたて、仕事と家庭の両立支援に積極的に取り組んできました。この実績が認められ、認定開始初年度となる2007年に「次世代認定マーク(くるみん)」を取得いたしました。
今後も引き続き、従業員が多様なワークスタイルを確立し、仕事と家庭の両立を図るために必要な支援に積極的に取り組んでまいります。
平成29年3月1日~令和4年3月31日までの行動計画はこちら
育児休業を取得している従業員が職場復帰しやすいように、また安心して働き続けられるように、2009年4月より本社・R&DセンターB棟2階に託児所を開設し運用しています。プロの保育スタッフ(株式会社 ポピンズコーポレーションに委託)による教育や、専門の栄養士による手作りの食事の提供、託児所利用者の車通勤優先許可など、プログラムの工夫や、利用環境の整備に努めています。
家族を介護しながら働く従業員のワークライフバランスの維持や介護をきっかけとした離職防止のため、ディスコでは2005年から介護支援制度を導入しています。
失効年休の有無や有給休暇の残り日数など、従業員ごとの状況に合わせて柔軟にプランを組めるようになっています。